50代は、コンサルの
終着点ではありません。
ファームで50代を迎えると、道が「パートナーとして残る」か「出る」かの二択に見えてきます。 けれど、出た先はこの10年で大きく変わりました。事業会社の幹部、PE投資先のハンズオン支援、複数社の顧問、社外取締役—— いずれも、修羅場を数多くくぐった人にしか務まらない役割です。 かつては引退の手前に置かれていたこれらのポジションが、いまは現役の選択肢として、人が足りていません。 問題は「まだやれるか」ではなく、どの座席に、どう座るかです。
01 — なぜ、いま出口が広がったのか
経営を担える人が、
構造的に足りていません。
ガバナンス改革で社外取締役の椅子が増え、企業の外部人材活用が一般化し、M&Aの件数が過去最多を更新し続けている。 この3つは別々の出来事に見えますが、行き着く先は同じです。 「経営の経験があり、いますぐ機能する人」の需要が、供給を上回っている。 そしてその条件に、ファームで20年以上を過ごした50代ほど当てはまる人材は多くありません。
出典:東京証券取引所データ(日経ビジネス報道)
出典:ミック経済研究所(日本経済新聞掲載)
出典:レコフデータ
買われているのは、
資料の質ではありません。
ファームの中では当たり前すぎて意識されないものが、外では希少な資産になります。職務経歴書に書けていない方が、驚くほど多い部分です。
修羅場の、総量
再生案件、統合の失敗、撤退の判断、経営陣の対立。20年以上のキャリアで見てきた「うまくいかなかった現場」の数が、そのまま判断の速さになります。これは年数を積むこと以外に代替手段がなく、若手には決して真似できません。
経営者と、対等に話せること
社長や役員に、遠慮なく「それは違う」と言える。言い方も、引き際も、退路の残し方も知っている。社外取締役や顧問で最初に問われるのは分析力ではなく、この距離感の取り方です。
組織を、実際に動かした経験
提案しただけでは動かないことを、身をもって知っている。誰を巻き込み、どの順番で説得し、どこで妥協するか。事業会社の幹部やPE投資先の支援で、いちばん効くのはここです。
業界 × 機能の、掛け算
「製造業 × サプライチェーン」「金融 × リスク管理」のように、深さと幅を両方持っている。この掛け算が具体的であるほど、指名で声がかかります。逆に「何でもできます」は、この年代では最も弱い打ち出しです。
どれを選ぶかで、
働き方も報酬も変わります。
「独立するか、事業会社に行くか」の二択ではありません。組み合わせている方も多くいます。※ 具体的な求人と報酬レンジは面談時に個別にご案内します。
事業会社の幹部・CxO
執行役員、経営企画・事業開発の責任者、CSO/COOなど。助言する側から、決めて実行する側に回ります。企業変革の旗振り役として、ファーム出身者が招かれるケースが増えています。腰を据えて一社に向き合いたい方に向きます。
PE投資先のハンズオン支援
ファンドの投資先に入り、期間を区切って企業価値を上げる仕事。コンサルの進め方がそのまま通用し、かつ「実行まで持つ」点が違います。成果がイグジットで測られるため、報酬の上振れも大きい領域です。M&A件数の増加が、そのままこの需要になっています。
顧問・アドバイザー(複数社)
週1日から、複数の企業に関わる形。稼働と収入を自分で設計でき、常勤に戻る前の助走としても使えます。ただし案件は待っていても来ません。自分の看板と人脈で取りにいく必要がある、という点で独立に近い働き方です。
社外取締役
執行ではなく、監督する側に立つ役割。ガバナンス改革で椅子の数が増え、実務を分かっている人材が求められています。一方で就任には推薦や紹介が絡むことが多く、他の出口と並行して狙うのが現実的です。単独で生計を立てる前提の役割ではありません。
この年代の転職は、
失敗すると取り返しにくい。
だからこそ、良い面と同じ分量で厳しい面もお伝えします。ここを踏まえて動く方ほど、結果的にうまくいきます。
うまくいく方の共通点
- 肩書ではなく、役割で選んでいる。「執行役員」という名称ではなく、何を任され、何を変えられるかで判断している。
- 領域を、絞りきっている。「製造業のSCM」のように具体的なほど声がかかる。何でもできます、は最も弱い。
- 年収の一時的な下降を、織り込んでいる。入口の額ではなく、3年後の位置で判断できている。
- 手を動かすことを、厭わない。事業会社では、資料を作る人も動かす人も自分です。
- 早めに動いている。選択肢の数は、年齢とともに確実に減ります。50代前半と後半では景色が違います。
つまずきやすい点
- 年収が下がることは、珍しくありません。特に事業会社への転身では、ファーム時代の水準を下回る提示が普通にあります。
- 「コンサルの立ち回り」は嫌われます。正論で詰める、当事者にならない、資料で終わる。最も多い失敗パターンです。
- 顧問だけで食べるのは、簡単ではありません。案件は自分で取るもので、紹介を待つだけでは埋まりません。
- 社外取締役は、就職先ではありません。報酬水準も就任経路も、生計の中心に据えられる役割ではありません。
- 過去の実績は、そのままでは伝わりません。「何のプロジェクトを担当したか」ではなく「何を変えたか」に翻訳が要ります。
「いまのファームに残るほうがいい」とお伝えすることもあります。 パートナーへの道が現実的に残っているなら、それが最も条件の良い選択肢であることも少なくありません。 面談は、動かないという判断も含めて材料を揃えるためのものだとお考えください。
動くかどうかは、
後で決めて構いません。
ただし、この3つは早いほど効きます。転職しない場合でも無駄になりません。
領域を、1行に絞る
「何ができるか」ではなく「誰の、どの問題を解けるか」を1行で言えるようにする。この年代では、幅の広さより刺さる深さが呼ばれる理由になります。
実績を、変化で語り直す
担当したプロジェクト名ではなく、その後この会社は何が変わったのか。数字と、自分がどこで効いたのかをセットで書けるように整理しておく。
人脈を、棚卸しする
この年代の案件は公募より紹介で動きます。過去のクライアントと元同僚が、そのまま入口です。誰が今どこにいるかを一度整理しておくだけで、精度が変わります。
まず、選択肢を
並べるところから。
いきなり求人をお送りすることはしません。
初回面談
これまでの領域、担ってきた役割、稼働と収入の希望、ご家庭の状況までうかがいます。(オンライン60分程度)
4つの出口を並べる
常勤か非常勤か、執行か監督か。ご経験に照らして、どれが現実的かを率直にお伝えします。組み合わせも含めて設計します。
経歴の翻訳
プロジェクト名の羅列ではなく「何を変えたか」で語り直します。この年代の書類は、ここで通過率が決まります。
求人提案・面談設定
非公開のポジションを含めてご紹介。この層の案件は水面下で動くため、非公開の比率が高くなります。
条件交渉
年俸だけでなく、権限の範囲、レポートライン、任期、業績連動の設計まで含めて確認・交渉します。
入社後フォロー
最初の半年、事業会社の文化に馴染めるかが最大の山場です。入社後も継続してご相談に乗ります。
ご相談の前に。
Q150代でも、本当に選択肢はありますか?▾
あります。ただし「ポテンシャルで採られる」ことはなく、何ができる人かが明確であることが前提です。領域が具体的なほど選択肢は増え、抽象的なほど減ります。面談では、まずその1行を一緒に作るところから始めます。
Q2パートナーではないのですが、可能性はありますか?▾
あります。事業会社やPE投資先が求めているのは肩書ではなく、現場を動かせるかどうかです。むしろマネージャー〜シニアマネージャー層のほうが、実務の距離感が近く歓迎される場面もあります。
Q3年収は下がりますか?▾
下がるケースは珍しくありません。特に事業会社への転身では、ファーム時代の水準を下回る提示が普通にあります。一方でPE投資先の支援などは成果連動で上振れの余地があります。入口の額だけでなく、3年後の位置と働き方をあわせて比較していただけるよう、両方の見立てをお出しします。
Q4顧問だけで生計を立てられますか?▾
可能ですが、簡単ではありません。案件は紹介を待つのではなく自分で取りにいくものです。まず常勤で1社に入り、並行して顧問先を増やしていく形のほうが現実的な方が多くいます。ここは正直にお伝えします。
Q5社外取締役になりたいのですが。▾
椅子の数自体は増えていますが、就任は推薦や紹介が絡むことが多く、単独で狙って決まる性質のものではありません。また報酬水準も、それだけで生計を立てる前提の役割ではありません。他の出口と並行して備えるのが現実的です。
Q6在職中でも相談できますか?費用は?▾
はい。ご相談者のほとんどが在職中です。面談はオンラインで平日夜・休日も対応します。ご相談から入社後のフォローまで、費用は一切かかりません。
Q7まだ辞めるとは決めていません。▾
その段階でのご相談を歓迎します。市場でどう見られるかを知っておくこと自体に価値があります。「いまのファームに残るほうがいい」とお伝えすることもあります。
